月刊看板 / 別冊看板-3 / 発行 97.06 | |||
別冊看板 第3集 23区内の「おたふくわた」および「トヨタミシン」 |
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首都東京廿参区下町内、都電沿線張付琺瑯看板考察。 東京23区内で見かける看板といえば、たいていは電話金融の「マルフク」か「車でお金」などの高利貸し系が多く、そのほとんどはホーロー(琺瑯)引きではなく、トタン板の薄っぺらい看板で重厚感に欠けるのですが、ごくわずかにホーロー引きの看板が残っているところもあります。 かれこれ7年前になりますが、都電荒川線に乗って街歩きをしていたところ、車窓にトタン波板の住宅を見つけました。「いかにも」の住宅ですので「何かあるに違いない」と思っていたところに発見したのがこの看板です。
この看板の掲示位置は都電線路の踏切近くで、都電乗客と踏切利用者に向けられたメッセージであると考えることができます。ちょっと錆び付いていますが、保存状態は非常にいいです。 問題は「おたふくわた」なのです。ホーロー引き看板にはなぜか「綿関係」が多く存在します。看板の示す綿のほとんどは布団用の綿みたいですが、そんなに綿の布団を売り込みたかったのでしょうか? さて、この「おたふくわた」はいまでも都電沿線にあるのでしょうか? 7年以上も経っており、その間にはバブル崩壊も起きていますし、この住宅もかなり…ですしね。 看板データ:東京都荒川区町屋付近 撮影1990.05.29
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