夏だというのに気分のすぐれなかったこの月。
偏狭なナショナリズムを持つだけで、他者に対する想像力のない執筆者の書いた教科書のために、ただでも関係のよろしくない近隣諸国への外交をさらに悪化させてしまいました。この騒動がなければ、小泉首相の靖国神社参拝もさほど槍玉に上がるものではなかったはずです。
また、連日下がり続ける株価と上がり続ける失業率。これらはもはや他人事ではなく、私の身にも振りかかってきました。
こうして重く苦しい8月が過ぎていきました。
8月29日
ついに完全失業率が5%に。そのあおりを受けたのか、平均株価が1万1000円を割ってしまい、せっかく買った株や投資信託も塩漬けになりそうです。
8月25日
NHKスペシャルを観て。例の教科書論争を見て、結局得をしたのは東京書籍だった、ということになるのでしょうか。逆に、こうした論争を通じて、考え方、書き方が偏っていたり、学習する側に読ませようとする姿勢の見られない教科書は淘汰されていくことが分かりました。最終的にはイデオロギーも圧力もないのです。
それに気づかない一部の執筆者は「今度は小学校でリベンジ」などとまるで宅間容疑者のようなことを言っています。
また派閥争いと私欲争いを繰り返すのでしょうか。そんなバカな大人の姿を、将来を生きる子どもに見せたくないと思うのが親心というものです。
8月16日
さんざん世間を騒がせて混乱させた例の歴史教科書。結局6校(しかもワケありの採択)しか採択されなかったそうで。学習する立場の配慮がまるで見られないような教科書を採択しない方が正しい「選択」だと思うのですが。
それを例の教科書推進派は「一部のマスコミや団体が圧力をかけてわれわれの活動を妨害し…」などと言っていましたが、採択前、地方公共団体の議会に出した陳情書に賛成するよう、同じような「圧力」を議員などにかけていたはずなのですが…。挙げ句の果てに「リベンジする」とのコメント。何に対して何をどうやって「復讐」するのでしょうか。「勝利をおさめる」とは誰が「勝利」することなのでしょうか。その「争い」には「学習する生徒」の姿が全く見えません。あるのは執筆者周辺の派閥争いと私利私欲です。
いずれにせよ、自分に自信が持てないからと屈折した歴史観を増幅させたところで、そして押しつけようとしたところで、だれも見向きはしないのです。「あたらしい教科書をつくる」という標榜している割には、従来の「枠」の中でしか「新しい教科書」を語れず、しかも時代退行のベクトルであることに根本的な問題があると思います。
「世界に雄飛できるに堪えうる人(どこかで聞いたことがありますな…)」を育てようとしないような教育は、今後きっと役に立たなくなると筆者は考えています。その象徴と実態が「新しい歴史教科書」のように思えてなりません。
ところで、イラストレータの南伸坊氏が「笑う哲学(PHP研究所・ちくま文庫にも収録)」の中で教科書について述べているくだりがあるのですが、推進派も反対派も一度読んでみたらどうでしょうか。
8月14日
しかし、あの高市早苗という自民党の代議士、エラソーなツラしてモノ云いますなァ。
こういう人に限って、自分では何もしないのだと思いますよ。
8月13日
靖國神社の傍で、小泉首相見たさに大騒ぎしていた挙げ句、「純ちゃん!ガンバレ!」などと叫んでいた輩。
こういう輩、はっきり言って大嫌いです。
遺族が参拝に来ています。反対派もいます。それぞれがそれぞれの考えや思いを持って来ている場所に、単なる冷やかし程度に群がろう、煽ってやろうという発想がじつに貧困で、かつその行動がそれに輪をかけて不誠実です。
8月12日
「♪幸せは空の上に、幸せは雲の上に」
あの事故以来、この歌詞を聴くと胸が詰まります。
最近ヒットしている「♪明日があ〜る〜さ〜」も哀しいのです。「空の上」で「地獄」に遭い、決して「明日が」来なかった、その「事実」の対極にこの唄があるような気がするのです。
8月11日
夏の高校野球・甲子園大会がようやく始まりました。
私は選手のプレイもさることながら、応援のブラスバンドにも注目しています。そして強豪チームのほとんどが個性的な応援マーチを持っていることに気づきます。
中でも智弁和歌山高校が演奏する「JockRock」と呼ばれる曲が個人的には気に入っています(今年は出場していないですね)。
8月7日
都立の養護学校で例の「新しい歴史教科書」が採択。
心臓疾患と精神疾患を持った生徒が通う養護学校での採択となりましたが、正直このような教科書を読んで病状がさらに悪化するのではないかと思ったりもします。
「これを読めば自閉症気味の生徒も自信がつくだろう」などとコメントしていた方、随分と思い上がりが強いようですね。教科書を読んだくらいで自閉症が治ったらそれこそ医学界から注目されるかもしれませんが。
「何を馬鹿なコトを…」を承知で言わせていただければ、「自国の障害者や病人を注射などで安楽死させた」(288ページ)のような記述を生徒がどのような心境で読むのか、そういった部分での想像力がまったく感じられません。
いずれにせよ、この教科書を使って教師が何を教えるか、それが問われているのではないかと思います。
8月3日
「5分の参拝、数百億の経済損失」
たった5分の参拝が、この国の経済や外交に多大な影響を及ぼすことがあります。最も仲をよくしなければならない近隣国に喧嘩を売るような行為を敢えてする必要は全くありません。
とあるインターネット接続会社が「コードレッド」と呼ばれるウィルスの被害を受けましたが、これと似たような事態が8月15日前後に発生することが危惧される、と知人のネットワーク管理者は話していました。先般の教科書問題以降、日本国内のインターネットサーバーにさまざまな攻撃を仕掛けられているのはよく知られた話です。
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